23.骨





もし俺が死んだら

骨、ちょっとでいいから食べてね



突然言った不可解なお願い

冗談なんだか本気なんだかわからなかった



死んだ後も傍にいたいから

一人残したくはない





そう思うんだったら

俺を一人にしないように

何が何でも生きて帰って来い





そう言ったら、その瞳はどこか遠くを見て

今まで見せたことのない顔で静かに笑った










 



*一周年祭



© 2011 Nami NAKASE