18.足





君の片足は、鋼

そのぬくもりを持たない無機質な叫び

なめらかな肌と冷たい表面の大きな隔たり



寒い日には決して近づいて来ないその身体

そんな気遣いなんて必要ないのに



だから無理矢理抱き寄せて

包み込む、身体



朝目が覚めて、腕の中に君がいないと淋しいよ



そういったら君は泣きそうな顔で



馬鹿じゃねぇの





いつもみたいに鼻で笑った










 



*一周年祭



© 2011 Nami NAKASE